当院では出来るだけ低侵襲な治療を心がけています
侵襲とは、医療行為には患者様の体に痛みや長期治療などの犠牲をかけてしまう事があります。
例えば、採血では注射針を患者様に指す痛みをかけてしまいます。
また、レントゲン撮影ではX線による被ばくなどの体に有害な負担をかけることを侵襲と言います。
例えば、神経はなるべく残し、歯もなるべくなら抜かない治療を行います。
当院はインプラントの専門医では有りますが、何らかの理由で歯を抜歯しなければいけない場合でも、必ずしもインプラントが第一選択肢ではなく、可能な限り自分の歯を保つことを一番に考えて治療方法を考えております。やはり、ご自身の歯が一番だと考えています。
治療の方法を決める時は、自分の家族ならどの様な治療を行うかを考えて、患者様にご案内しております。患者様は家族と同じですよね。
予防歯科が大事なんです
患者様は歯が痛くなったり、何らかのトラブルが生じてから歯科医院に来るのが殆どです。
この場合症状に応じて治療を行います。場合によっては抜歯することも有りますが、できればもっと早い段階で、予防に力を注ぐことで抜歯は避けられるかも知れません。
なるべくなら治療を行わず、予防に重点を置き、口腔内の健康を保つことが大切だと考えています。
歯科治療を受けた後からでも予防歯科に重点を置く事をお奨めしています。
治療後、歯が痛くなくても2~3ヶ月に1回程度のメンテナンスを行い、普段から予防歯科に心がけて頂きますと歯は悪くならず新たな治療をする必要も無くなりますね。
当院では、患者様のお顔を見る事も大切に考えています。お口の中に限らず健康を保っているかを診させて頂いております。
患者様が訴える声を大切にしております。
患者様がこの歯だけは抜きたくないと訴えている場合、一般的に、臨床的に抜いた方が良いとされる場合でも、ドクターによる一方的な治療は行わず、可能な限り患者様の声を尊重し、患者様の思いに沿った治療を行うよう努力をします。
但し、それが他の歯に悪影響を及ぼすリスクが高い場合は、患者様にその事を十分にご案内して、
理解を得てから適切な治療を行います。
インプラントは一般的な治療になっています。
インプラントは自由診療ですから一般的な治療では有りませんが、
治療の成功率・治療の難易度・治療後満足度の高さから一般的な治療になっています。
2005年に行われたアンケート結果(※九州インプラント研究会による)では、患者さんの98%が治療に満足しているとの報告がありますが、
その半面、2012年に、日本顎顔面インプラント学会が、79の本学会認定施設にアンケート調査用紙を配布し、74 施設から回答を得ることができ、重篤なトラブルが3年間で421件(2009 年度:158 件、2010 年度:127 件、 2011 年度:136 件) 発生したとの報告(※による)も有り、治療を受ける患者さんはその現状を正しく理解しておく必要が有ります。※日本顎顔面インプラント学会の報告
インプラントの生着率は95%以上です
インプラントの生着率とは、術後5年、7年経過した時に治療したインプラントが抜けずに活躍している状態を言います。インプラント手術がうまく行っても患者様がメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎(自己の歯では歯周病)などを発症し良好な状態が維持できません。
当院では、インプラント治療後のメンテナンスを怠った患者様が、例えば、5年ぶりに来院し、診断の結果、インプラントが正しく機能せず撤去する場合でもそれに代わる適切な治療を行っています。
私は、患者様の事を考えて、その時の治療は可能な限り材料費のみを頂く事にしています。
当院院長の森本においては、インプラント治療歴、約30年間の中で、インプラント埋入は10,000本以上行っておりますが、インプラントによるトラブルの訴訟などは1件も御座いません。
インプラントはメンテナンスがとても重要なのです
インプラント埋入後メンテナンスを怠ることはできません。インプラントは自分の歯と違いますので、神経も存在しませんし、血液も流れておらず痛みを感じることも有りません。日々の中で歯みがきしない等のメンテナンスを怠りますと、インプラント周囲炎(歯周病)などが発症し、最悪の場合インプラントが脱落することもあります。
当院では、埋入したインプラントの本数にもよりますが、埋入後1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、一番長い患者様でも6ヶ月に1回はメンテナンスに来院して頂いております。
ごみの掃除や付着している細菌(一般の歯での歯石)を除去するなどのケアを行っています。このケアを行うことでインプラントの生着率は上がり、長く健康な食生活を送ることが出来きます。インプラントにおいても予防が大切なのです。
インプラント治療について
インプラント手術は、1回法(フラップ手術)・2回法(フラップ手術)・無切開無痛手術(フラップレス手術)が有りますが、当院では症例に応じてどちらも行っています。
・フラップ手術
骨を視覚的に見て行う昔から行われている一般的なインプラント手術法ですが、2回法では手術を2回行い、治療期間が長くなり患者様にかける負担大きいと言えます。
・フラップレス手術
手術侵襲が圧倒的に少ない、切開しないので腫れも痛みもほとんどありませんが、手術を行うには高度な技術と経験が必要とされ、骨の状態が悪い場合は行えない場合があります。
当院ではフラップレス手術をMIインプラント(ミニマルインターベンション)として低侵襲なインプラント治療を行っています。※詳しくはこちらのページをご覧下さい⇒
従来の歯科治療が、過剰な歯牙切削や、手術をして来ているのではないかと言う反省から、近年欧米を主流に発生して来た概念で、MIインプラントは、その概念をそのままインプラント治療に応用したものであり、患者さんにかかる肉体的な苦痛、辛い事を最小限にしようという概念で行うインプラント治療です。
即ち従来のインプラント治療は、患者さんにかかる肉体的な苦痛、時間的な長期化、オペの複雑・複数化を、経験上患者さんは、心底では避けたいと願っており、しかし、審美的な治療も望んでいると言う、相反する治療を成し遂げる事を目指している治療です。
MIインプラントは、即日インプラントとして、その日から食事も可能な場合があり、患者様に低侵襲な優しい治療法です。
再生医療
再生医療が始まった初期の頃から行っています。
これは患者から血液を採り、遠心分離機にかけて血小板を取り出し、その血小板の力を用いて骨の再生を行う手助けをさせる治療法で、CGF再生療法と呼んでいます。
CGF再生療法とは
人体は怪我で血管が傷つくと血液中の血小板が集まって傷ついた血管の穴を閉じるために、血液を固める成分であるフィブリンが放出され傷の治りを促進させます。
CGF(Concentrated Growth Factors)再生療法では、専用の遠心分離器で患者様ご自身の血液を遠心分離して生成した完全自己血液由来のフィブリンと、同じ様に遠心分離器で生成した、傷の治癒や組織の再生に有効な成長因子を含んだ血小板を濃縮したゲル状の塊を用いて歯茎を作ったり、インプラント体を支える為の骨を作ったりします。
つまり、歯茎や骨を再生する治療法という事です。
また、AFGという人工の骨造成剤とCGFを混ぜて、骨造成剤の繋ぎとして、それを使って骨の欠損部分に補填して治療を行います。
これらは殆どが患者様の血液が材料ですので、異物反応などの副作用の心配は全くありません。インプラント治療を行う患者様の半分ぐらいの患者様が再生医療を行っています。
その場で血液を採取し、血小板を取り出し、GBR (Guided Bone Regeneration:骨誘導再生)、欠損した歯槽骨(しそうこつ)や顎骨(がっこつ)などの骨組織の再生を促す治療を行っています。
これらの治療は、平成27年5月及び11月から厚生労働省に届け出が必要な治療法として確立されます。